「糖尿病にキャベツがいい」と聞いたことはありませんか?
どうしてキャベツがいいのか、また血糖値を下げるキャベツの効果的な
食べ方などについて調べました。
目次
キャベツが糖尿病の方におすすめ4つの理由
キャベツが糖尿病の方におすすめの理由は、
低カロリーな野菜
キャベツ100g当たりのカロリーは約22.9Kcalで、
1/4個なら約54Kcalです。
キャベツ100gは約1/8個ほどになりますが、
千切りにしてお皿に盛ると、かなりの量になります。
ちなみにご飯100g(ご飯茶碗少な目一膳)のカロリーは、
約156Kcalですので、それに比べると、キャベツはかなり
カロリーが低いということがわかります。
食物繊維が豊富
キャベツには、食物繊維が豊富に含まれています。
生キャベツ100g当たりに含まれる食物繊維の量は
約1.8gで、便のカサを増やしてお通じを良くする
働きのある「不溶性食物繊維」の量は、1.4g
含まれています。
ちなみに食物繊維が多く含まれる野菜として思い
浮かべることが多いのが、「ごぼう」です。
ごぼう100g当たりの食物繊維は5.7gとキャベツ
よりも多いのですが、カロリーは58Kcalあり、
キャベツよりカロリーが高いですね。
糖質が低い
キャベツは糖質が少ない野菜だということを、
ご存じですか?
キャベツ100g当たりの糖質は3.2gで、
前述のごぼうと比べると、ごぼう100g当たり
では7.6g含まれます。
噛み応えがあるので満腹感が高い
キャベツは生で食べると噛み応えがあって、
食後の満腹感が得られやすい野菜の1つです。
またごぼうの話になりますが、ごぼうも噛み応えが
ありますが、噛み応えがあるというよりは「硬く」て、
火を通さないと食べにくい野菜です。
![](https://niigatasenior-syokujitakuhai.com/wp-content/uploads/2024/05/kyabetsu_syukaku-320x180.jpg)
キャベツの効果的な食べ方は?
血糖値を下げるキャベツの食べ方はズバリ、
生で食べるのが効果的です。
千切りにしてもいいのですが、満腹感をより
得られやすくするため、「ざく切り」にして、
わざと大きめに切るのがいいでしょう。
![](https://niigatasenior-syokujitakuhai.com/wp-content/uploads/2024/04/zakugiri_kyabetsu.jpg)
食事の際、キャベツはいつ食べたらいいのでしょうか?
キャベツは、食事の最初に食べるのがおすすめです。
キャベツをある程度の量しっかり噛んで食べると、
キャベツだけでかなり満足感が得られるので、
ご飯の食べ過ぎにつながり、ご飯の量を無理なく
減らすことができます。
よく噛んで食べる
糖尿病の方や血糖値が高い方の中で、食事を食べ終わるのが
早いという方は、いらっしゃいませんか?
食べるのが早い方はどうしても、量をたくさん食べて
しまい、摂取するエネルギーが多くなりがちです。
キャベツを食べるときには、よく噛んで食べるのがコツです。
生のキャベツはそれなりに硬さがあるので、
早食いするのは難しいですよね。
よく噛まないと消化も悪くなります。
電子レンジなどで加熱して柔らかくしたキャベツも同じように、
よく噛んで食べます。
生のキャベツが食べにくいときは?
キャベツが糖尿病に良い食材だとはわかるけれど、
歯が弱いので生のキャベツが食べにくい、
またキャベツを生で食べるのが苦手、という方も
いらっしゃるでしょう。
そんな時は、電子レンジで30~40秒ほど加熱するか、
サッと湯通しして少し柔らかくして食べると、
食べやすくなります。
![](https://niigatasenior-syokujitakuhai.com/wp-content/uploads/2024/04/kyabetsu_kanetsu-e1713156660971.jpg)
ただし、噛み応えがなくなるとあまり意味がありませんので、
歯ごたえが残る程度にとどめましょう。
ドレッシングとか使っていいの?
生のキャベツをそのまま食べるのは、いくら血糖値
を下げるためとはいえかなり味気ない・・・
キャベツを食べることが「苦行」になってはいけませんよね。
我が家では、好みのドレッシングをかけてキャベツを
食べています。
ここで気を付けたいのは、ドレッシングはかけ過ぎないこと。
キャベツ100gに対して、ドレッシングは小さじ1杯くらいが
適当かもしれません。
また塩とオリーブオイルやごま油、アマニ油少々を
ドレッシング代わりに使って、キャベツにかけて食べる
のもおいしいです。
塩はほんのり味がつく程度、油は垂らすくらいで
ちょうどいいかもしれません。
お好みで、マヨネーズを使ってもいいでしょう。
マヨネーズもかけ過ぎないようご注意を。
スーパーに売ってる千切りキャベツでもいいの?
スーパーやコンビニで売っている、袋入りの千切りキャベツ、
(カットキャベツ)ご存じの方も多いことかと思います。
![](https://niigatasenior-syokujitakuhai.com/wp-content/uploads/2024/04/cut_kyabetsu.jpg)
キレイな千切りのキャベツが袋にたっぷり入っていて、
袋を開けてすぐに食べられるので、時間がない時や
キャベツを切るのがめんどうなときなどは、
野菜が手軽に食べられてとても便利です。
もちろん、この袋入りの千切りキャベツでも全く構いません。
極細の千切りになっているので、電子レンジ加熱は特に
要らないかと思います。
(加熱するかはお好みで)
キャベツの栄養素は?
キャベツにはビタミンCや食物繊維、ビタミンU
などが豊富に含まれています。
ビタミンUは「キャベジン」と呼ばれており、
胃腸の調子を整える働きがあります。
その他、カルシウムやカルシウムなども豊富です。
ただしビタミンCやビタミンU、カリウムなどは熱を
加えることで流出してしまうため、
これらのビタミンやミネラルを逃さず摂るためには、
できれば生でキャベツを食べるのが望ましいです。
歯ごたえを残すためにも、加熱のし過ぎにご注意ください。
キャベツ以外でおすすめの野菜は?
野菜はカロリーの低いものが多く、ビタミンや食物繊維が
豊富なので、糖尿病の方には、イモ類などを除く野菜全般
を積極的におすすめしたいです。
![](https://niigatasenior-syokujitakuhai.com/wp-content/uploads/2024/05/kyabetsu_syukaku-320x180.jpg)
キャベツ以外にも、血糖値を下げるためにおすすめの野菜は
いろいろあります。
ここでは
・きゅうり
・小松菜
・大根
・トマト
・玉ねぎ
についてご紹介します。
きゅうり
![](https://niigatasenior-syokujitakuhai.com/wp-content/uploads/2024/04/kyuri.jpg)
きゅうりは生でそのまま食べられるので、本当に手間いらずです。
サラダにはキャベツ同様、欠かせない野菜の一つですね。
そのままかぶりついてもいいですし、
輪切りにして塩もみにしたり、スティック状にカットして
味噌をつけて食べたり、といろいろな食べ方ができます。
ちなみにきゅうりは、加熱してもおいしく食べることができます。
買ってから日が経ってしまったきゅうりは、輪切りにして
スープなどに入れるといいですよ。
![](https://niigatasenior-syokujitakuhai.com/wp-content/uploads/2024/04/kyuri_soup.jpg)
きゅうりを食べる量は、1回あたり1本くらいが適当です。
きゅうりは水分が多く、あまり栄養がない野菜と言われる
ことがありますが、実はそんはことはなく、骨を丈夫にする
「ビタミンK」や美肌キープに役立つ「ビタミンC」などが
豊富です。
また体内の余分な水分や塩分を排出する「カリウム」も豊富
ですので、血圧の高い方にはおすすめの野菜です。
きゅうり1本あたりの栄養データは、凡そですが下記の通りです。
カロリー | 14Kcal |
---|---|
食物繊維 | 約1.1g |
糖質 | 約1.6g~2.8g |
主な栄養素 | カリウム、ビタミンK、ビタミンCなど。 |
小松菜
![](https://niigatasenior-syokujitakuhai.com/wp-content/uploads/2019/04/oisix-komatsuna.jpg)
小松菜はほうれん草に似ている野菜ですが、ほうれん草
との大きな違いは、あくがなく生でも食べられるところです。
ほうれん草はえぐみがあるので、茹でずに食べると
おいしくありません。
ちなみにえぐみの元は「シュウ酸」と呼ばれるものです。
対して小松菜はゆでなくてもえぐみは出ないので、
生で食べてもOK。
ただし量を食べるには、さっと湯がくか電子レンジで
軽く加熱してカサを減らした方がいいかもしれません。
食べ方としては、サラダにしたりおひたしやスープ、
炒め物と何でもござれです。
クセのない野菜ですので、いろいろな料理に使えて便利です。
最近の小松菜は水耕栽培されているものも多く出回るように
なり、価格的にも通年安定するようになってきました。
水耕栽培の小松菜は泥が付いていないので、泥付きのものより
洗う手間が半減して、より使いやすくなっています。
小松菜はとても栄養豊富な野菜です。
カルシウムはほうれん草の約3倍ですし、ビタミンCや鉄分、
βカロテンも豊富です。
βカロテンは活性酸素から体を守る働きがあり、抗酸化作用
に優れています。
このことから、老化や生活習慣病を防ぐ効果が期待できるほか、
小松菜をはじめ、大根やキャベツを良く食べる人は、
ガンや心疾患、脳血管疾患などの死亡リスクが低下するという
研究が発表されています。
参考記事 >> アブラナ科野菜で糖尿病改善(糖尿病ネットワークより)
小松菜100gあたりの栄養データは、凡そですが下記の通りです。
*小松菜1袋は約200g。
カロリー | 22Kcal |
---|---|
食物繊維 | 約2.8g |
糖質 | 約0.3g |
主な栄養素 | カルシウム、ビタミンK、ビタミンC、βカロテンなど。 |
ビタミンKは、骨の生成や血液凝固に関わるビタミンです。
大根
![](https://niigatasenior-syokujitakuhai.com/wp-content/uploads/2024/04/daikon.jpg)
大根もカロリーが低く、クセの少ない食べやすい野菜の一つです。
漬物やサラダなど生で食べもよし、また煮物や炒め物にしても
おいしく食べられます。
大根にはポリフェノールの一種・クロロゲン酸が含まれている
ため、えぐみや苦みを感じることがあります。
煮物などに使う際は、米のとぎ汁で大根を下茹ですると、
えぐみが消え、おいしく食べられます。
また大根おろしなど生で食べる場合、辛みを感じることも。
そんな時は大根を軽く電子レンジで加熱すると、辛みが
抑えられます。
大根を千切りにしてサラダにする場合は、辛みを抑える
だけでなく、カサも減らせるので、電子レンジ加熱は
一石二鳥ですね。
大根に「すがあく」「すが入る」ということを聞いたこと
があるかと思います。
これは大根の内部まで栄養が良く行き渡らなくなることで、
空洞のようになったり、白いスポンジ状になったりする現象です。
こうなった大根は、もうおいしく食べるのは難しいでしょう。
大根に葉が付いたままにしておくと、葉が実の栄養分を吸収
してしまうため、「すがあく」現象が起きやすくなります。
葉付きの大根を買ったら、すぐに葉を切り落として実と別々
にします。
大根の葉は実の部分よりさらに栄養が豊富で、ビタミンCや
ビタミンKが多く含まれています。
ぜひ捨てずに召し上がってくださいね。
大根100gあたりの栄養データは、凡そですが下記の通りです。
*大根100gはだいたい3~6センチほどの輪切り1つ分。
カロリー | 18Kcal |
---|---|
食物繊維 | 約1.4g |
糖質 | 約2.8g |
主な栄養素 | ビタミンC、葉酸、食物繊維など。 |
葉酸はビタミンB群の一種で、赤血球の生成に関わる栄養素です。
玉ねぎ
![](https://niigatasenior-syokujitakuhai.com/wp-content/uploads/2022/07/tamanegi_takai.jpg)
カレーやシチューなど、煮込み料理に欠かせないのが玉ねぎです。
「玉ねぎには血液サラサラ効果がある」と聞いたことはありませんか?
これは玉ねぎ独特の成分「硫化アリル」によるものです。
ちなみに玉ねぎを切ると涙が出てくるのは、硫化アリルのせいです。
硫化アリルには「プロピルメチルジスルフィド」という成分が
含まれており、コレステロールの代謝を促したり、血栓を予防
する働きがあると言われています。
これが、玉ねぎの血液サラサラ効果と言われるゆえんです。
その他にも、玉ねぎにはいろいろな栄養素が含まれています。
抗酸化作用のあるポリフェノールの一種「ケルセチン」や、
余計な水分や塩分を排出し、高血圧を予防する「カリウム」
が豊富に含まれており、いずれも糖尿病の方にはおすすめの
成分です。
また玉ねぎには意外にも、食物繊維やオリゴ糖も豊富で、
便備解消に役立つ野菜としても知っておきたいところです。
玉ねぎは加熱すると甘くなりますが、これは辛み成分が揮発して
甘み成分に変化するためと言われています。
甘みを持つ玉ねぎですが、生の玉ねぎ100g当たりに糖質は
約6~7g含まれています。
糖尿病で糖質が気になる方は、食べ過ぎないようにした方
が無難かもしれません。
玉ねぎ100gあたりの栄養データは、凡そですが下記の通りです。
*玉ねぎ100gはだいたい、中サイズの1/2個ほどです。
カロリー | 39Kcal |
---|---|
食物繊維 | 約1.7g |
糖質 | 約6~7g |
主な栄養素 | カルシウム、鉄、食物繊維など。 |
トマト
![](https://niigatasenior-syokujitakuhai.com/wp-content/uploads/2024/04/tomato.jpg)
「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがありますが、
これは本当のようで、真っ赤に熟したトマトには、
ビタミンCやビタミンA、カリウムなどが大変豊富です。
トマトを1日1個食べると、1日のビタミンC必要量の約1/4
は摂れてしまいます。
トマトのビタミンCを余すことなく摂るには、生で食べるのが
ベストですが、生のトマトが苦手という方は、煮たり炒めたり
して加熱して食べてもOKです。
加熱するとビタミンCは壊れてしまいますが、代わりに豊富に
含まれているβカロテンや食物繊維、抗酸化作用に優れた
ビタミンEを摂ることができます。
また「トマトリコピン」という言葉を聞いたことが
あるかもしれません。
リコピンはトマトも赤い色素のことで、βカロテンより
も抗酸化作用が強いほか、インスリンの効き目が悪化
するのを防ぐ働きがあります。
トマトには糖質は含まれているものの、リコピンが豊富なため
高血糖に良い野菜と言われています。
トマト100gあたりの栄養データは、凡そですが下記の通りです。
*トマト100gはだいたい、中サイズの1/2個ほどです。
カロリー | 20Kcal |
---|---|
食物繊維 | 約1.0g |
糖質 | 約3.7g |
主な栄養素 | ビタミンC、ビタミンA、食物繊維など。 |
まとめ
糖尿病の方は、食事の初めにキャベツを食べると
食べ過ぎを抑えることができ、満腹感を得られやすく
なるのでおすすめです。
キャベツは生で食べるのが効果的ではありますが、
歯が弱い方など生で食べるのが難しい方は、軽く
電子レンジで加熱して食べても構いません。
またキャベツ以外にも、きゅうりや小松菜、大根、
玉ねぎ、トマトなどの野菜も糖尿病の方が積極的に
摂りたいビタミンやミネラルを多く含んでいるほか、
抗酸化作用に優れた成分も多く含まれているので、
生活習慣病予防に役立ちます。
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