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生活

チャーハンで食中毒が起こる!?【チャーハン症候群】の原因は「セレウス菌」

何と、チャーハンから食中毒が起こることをご存じでしょうか?
チャーハン症候群と呼ばれるもので、原因となるのは「セレウス菌」です。
チャーハンで食中毒にならないための予防対策をご紹介します。

チャーハン症候群とは?

【チャーハン症候群】(fried rice syndrome)と呼ばれる、
SNDから生まれた造語が今、話題です。

1970年代にイギリスでチャーハンを食べた人からセレウス菌が見つかり、
以後欧米では同じような事例がいくつも報告されていたことから
「チャーハン症候群」と呼ばれるようになったそうです。

先日のヤフーニュースでは、海外での食中毒の話が紹介されていました。
5日前に作ったパスタをそのまま鍋に放置し、
それを食べた20代の若者が死亡したということで、原因は「セレウス菌」
が引き起こした食中毒です。

数日放置したチャーハンやパスタを食べて死亡例?(Yahoo!JAPANニュースより)

なぜ、調理したパスタを5日間も放っておいたのか全く分からないのですが、
作った料理は保存容器に入れたら、絶対にその辺に置いておいてはいけませんね。
必ず冷蔵庫に入れ、早めに食べきりましょう。

チャーハンやパスタだけじゃない

作った料理をそのまま放置してセレウス菌が増えるのは、
チャーハンやパスタだけではありません。
ピラフや焼きそば、ドライカレーも要注意です。

油を使って調理したものは傷みにくいとされてはいますが、
放置しておくことで、セレウス菌が大量発生することに・・・

セレウス菌とは?

セレウス菌は
食品内毒素型=嘔吐型
生体内毒素型=下痢型
の2タイプがあります。

セレウス菌は、土壌や水中、ほこりの中などに芽胞の形で存在し、
農産物を汚染する菌として知られています。

【セレウス菌のタイプ別特徴など】

食品内毒素型=嘔吐型 生体内毒素型=下痢型
特徴 潜伏期間が短い。(1~5時間)

耐熱毒素は加熱しても死滅しない。

 

潜伏期間は長め。(8~16時間)

加熱調理で菌は死滅するが、毒素分解できない。

芽胞は構造が頑強で、熱に強い。

毒素の種類 セレウリド エンテロトキシン
原因となる食品 チャーハン、ピラフ、オムライスなどの米飯や、スパゲティや焼きそばなどの麺料理。 豚肉などを使った肉料理、プリン、ソース、スープなど。

 

セレウス菌の「食品内毒素型」は食品の中で毒素「セレウリド」が作られ、
食中毒を引き起こします。

原因となる食品は、
チャーハンやオムライス、ピラフ、スパゲティが主なものです。

これに対し「生体内毒素型」は食後、小腸の中で毒素
「エンテロトキシン」が作られます。

原因となる食品に、肉製品やプリン、スープ、ソースなどが挙げられます。

セレウス菌は頑強な構造をしていて、乾燥した状態でも長く生き延びるほか、
加熱しても死滅しない菌として知られています。

日本人はお米をよく食べることから、日本で多発しやすい菌と
されています。

症状は?

セレウス菌による食中毒には、「嘔吐型」と「下痢型」の2種類があります。
嘔吐型は吐き気から嘔吐、腹痛が起こります。
潜伏期間が短く、食後1~5時間で発症します。

セレウス菌による食中毒で腹痛

下痢型は小腸の中で作られた毒素から食後8~16時間ほどで、
激しい腹痛や下痢が起こります。

下痢型を発症すると、抵抗力の弱い人の中には急性肝不全を起こす場合
があります。

セレウス菌が発生しやすい時期は?

セレウス菌は冬でも起こりますが、やはり暖かい季節の6月~10月に多く発生します。
家庭での調理や、飲食店で提供された料理で発生するケースが大半です。

セレウス菌は加熱しても死なないって本当?

セレウス菌は耐熱性があり、米飯やパスタを加熱調理しても死滅しない菌です。
また酸やアルカリにも強いという特徴もあります。

セレウス菌が増える原因は?

セレウス菌の中にある毒素「セレウリド」は、調理したものを室温に放置しておくことで
爆発的に増えます。
室温20℃~25度に約6時間放置すると、食中毒を起こす「セレウリド」が大量に出てくると言う
実験結果があります。

<参考記事>
加熱しても死なない食中毒菌1.セレウス菌による食中毒
(一般財団法人東京顕微鏡院HPより)

セレウス菌食中毒を予防する方法は?

セレウス菌の芽胞は米や小麦粉の中に含まれており、芽胞は加熱調理しても死滅させることができません。
予防策としては、調理した米飯やパスタは常温で放置しないことです。

米飯やパスタを調理したら冷まして、タッパーなどの保存容器に入れ冷蔵庫で保管します。

ただし、冷蔵庫の中に入れたからと言って過信はできません。
食べるときは電子レンジなどで再加熱し、翌日には食べきることをおすすめします。

残ったご飯はラップに包むか保存容器に入れ、冷蔵または冷凍保存。
調理したパスタは保存容器に入れ、冷蔵または冷凍保存するほか、
最初から食べきれる量を調理しましょう。

再加熱する際は、内部までよく火が通るよう熱々に温めてくださいね。

セレウス菌と煮た食中毒菌「ウェルシュ菌」

セレウス菌と似たような食中毒菌で「ウェルシュ菌」があります。

セレウス菌とウェルシュ菌の似ているところは、
1.生体内毒素型
2.毒素はエンテロトキシン
3.調理したものを室温に放置しておくことで発生する

です。

ウェルシュ菌も「生体内毒素型」の食中毒で、毒素はセレウス菌の下痢型と同じ
「エンテロトキシン」です。

ウェルシュ菌の原因は?

ウェルシュ菌の原因となる食品は、
家庭や飲食店で鍋にたくさん作ったカレーやシチューです。
スープやグラタンなどでも大量発生することがあります。

特に食べる前日に調理され、そのまま鍋に一晩放置されると
とても危険です。

学校や職場など大勢の人が食べる給食では、ウェルシュ菌
による食中毒がたびたび起こっています。

ウェルシュ菌食中毒の症状は?

ウェルシュ菌による食中毒になると、腹痛や下痢が起きます。
潜伏期間は食後、6~18時間ほどです。

嘔吐したり、熱が出たりということは少なく、症状も
他の食中毒に比べると比較的軽度とされています。

起こりやすい時期はあるの?

ウェルシュ菌による食中毒は、やはり7~9月の夏季に多いですが、
3~4月の春も油断できません。

また暖房を使うことから、冬季でも起こりやすくなっています。

予防方法は?

セレウス菌と同様に、調理したものを常温に放置しないことです。
できるだけ前日調理は避け、当日作ったものを食べきるのがおすすめです。

残った場合は冷ましてから保存容器に入れ、冷蔵または冷凍保存します。
冷蔵保存の場合は、翌日に再加熱して食べきります。

またどうしても前日調理する必要がある場合は、
作り終えたら冷まして、保存容器に小分けにして冷蔵保存します。
翌日提供する際は、必ず再加熱します。

まとめ

セレウス菌による食中毒は「チャーハン症候群」とも呼ばれ、
米飯やパスタなどの料理が原因となっています。

セレウス菌は加熱しただけでは死滅しませんが、
調理したものを冷ましてすぐに冷蔵保存すれば、毒素は爆発的に
増加することはないので、食中毒を避けることができます。

ただ、冷蔵保存したからと言って安心はできません。
冷蔵保存したうえで、食べる際には加熱し早めに食べきりましょう。

セレウス菌による食中毒の症状は比較的軽度とされていますが、
海外では死亡例もあるので、注意が必要ですね。

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