食の好みや味付けにうるさかったり、食材にこだわりがあったり、
食が細くなってきてあまり量が食べられなくなったり、
と、高齢の親御さんの食事作りで頭を悩ませている方も
多くいらっしゃるでしょう。
高齢者の好きなおかずについて調べてみたところ、
和食を好む半面、意外に洋食が好きなこともわかりました。
基本的には和食、魚好き
年を取るとあっさりしたものを好む傾向があり、
和食が好き、特に魚がいいという高齢者は多いようです。
例えばお寿司やお刺身。
どちらかというとごちそうメニューかもしれませんが、
お寿司や刺身はそれほど固いものでもなく、歯が少々弱い高齢者でも
食べやすいのではないでしょうか?
お寿司の好きなネタはマグロ、サーモン、ブリ、ホタテなど
柔らかい食感のものや、脂がのってトロッと舌触りがいいものが
人気です。
タコやイカ、バイ貝など固いものは噛みにくく、喉にも詰まりやすいので
避けた方が無難かもしれません・・・
寿司や刺身ばかりだと毎日飽きてしまうので、
煮魚にすると喜ばれます。
カレイやサバなど子どもの頃から食べ慣れている味が好きなようです。
なお魚には骨があるので、のどに引っかかると大変です。
最近は骨抜きの煮魚や、骨まで軟らかく煮ている煮魚のおかずもあるので、
骨があるのを嫌う方には迷わず「骨なし」がおすすめです。
みそ汁と餅が好き
またみそ汁や餅が好きな方も多いです。
食事に汁ものが付いていると喉の通りがいいですよね。
汁の具は、噛まずに食べられる豆腐などがいいかもしれません。
特に昭和一桁世代の方は、あまりスープになじみがなく、
「飲みなれない」という方も多いようです。
餅はのどに詰まりやすいので、食べさせるのはちょっと心配・・・
つるんとした口当たりの「白玉」に代用した方がいいのでは?
と思われるかもしれませんが、餅と白玉は一見似ているようで
食感は異なります。
「餅は好きだけど白玉はあの食感が好きじゃない」
という方は結構いらっしゃいます。
野菜を食べてほしいんだけど・・・
高齢の親にはバランスの取れた食事をして、健康を維持して欲しい。
そのためには野菜もたくさん食べてほしいんだけど、
歯が悪いのでなかなか食べてくれない。
野菜によっては、固さがあって食べにくかったり
繊維があるものは入れ歯に挟まりやすかったり、と嫌がる傾向があります。
そんな時は柔らかく調理できる野菜を選ぶのもおすすめです。
かぼちゃやさつまいも、人参、大根などは皮を取り除いて
出し汁で軟らかく煮ると食べやすくなります。
またホウレンソウや小松菜などの青菜を食べてほしい場合は、
葉の部分だけ茹でておひたしにするとか、茎は軽くすりつぶして
胡麻和えなどにするのもいいでしょう。
意外に洋食が好き?
高齢者の中には和食一択という方もいらっしゃるかもしれませんが、
意外にも?洋食が好まれていることがわかりました。
「介護ポストセブン」というサイト内の
【高齢者施設の利用者が選ぶ人気の食事ランキングBest5】
というページによると、洋食メニューがいくつかランクインしていて、
とても興味深いです。
第1位:ハンバーグカレー
第2位:ちらし寿司
第3位:デミハンバーグ
第4位:いわしの生姜煮
第5位:醤油ラーメン
他にも焼きそばやオムライス、牛丼、ナポリタンなども人気があります。
「高齢者は和食好き」というイメージでとらえてしまいがちですが、
若い世代と同じように洋食や中華メニューを好む方がたくさん
いらっしゃいます。
特にハンバーグやカレーは高齢者施設でも「完食」続出の
超人気メニューのようです^^
胃もたれしやすい洋食メニュー
洋食は和食に比べ、ボリュームがあって食欲をそそるメニューも
多いのですが一方で、油分が多く胃もたれするのが心配という方も。
油やバター、クリームなどを多く使った洋食は、消化に時間がかかるため
胃もたれしやすいと言われています。
フライやコロッケなどの揚げ物や、グラタンやシチュー、
クリーム系のパスタ、ステーキなどは洋食の中でも胃もたれしやすい
メニューに挙げられます。
胃もたれをできるだけ避けるには、
●少しずつ食べる。
●消化酵素を多く含む食べ物(大根やキャベツ)を一緒に摂る。
●食後はすぐに横にならない(胃酸が逆流するため)
などに気を付けた方がいいでしょう。
高齢者の食の悩みあるある
高齢者の食事に関する悩みとして、
●薄味を嫌がる。
●食べる量が少ない。
●栄養が偏る。
などが挙げられます。
「ちゃんと食べないとダメだよ」と声をかけても、
うるさがられたり、言うことを聞いてくれなかったりすると
食事を出す娘さんの方はモヤモヤすることもあるのでは
ないでしょうか?
薄味を嫌がる
持病があって医師から「食事は薄味を心がけてください」
と指導がある場合はもちろん、特に持病がなく健康であっても
塩分は控えめにするのは若い方でも同じです。
ただ薄味を意識するあまり、せっかく味付けを調整しても
食べる人にとっては食事がおいしいと感じられず
ごはんの時間が苦痛になってしまうことも。
医師から塩分摂取に関して特に注意がなければ、
味付けのはっきりしたおかずを時々出すようにすると
食事にメリハリがついて喜ばれることがあります。
また時には塩分を気にせず、外食すると気分転換にもなります。
食べる量が少ない
年を取るとどうしても、食が細くなる傾向があります。
食事をするだけでエネルギーが要りますし、
運動不足やその日の体調、気候などによって食欲は変化する
と思います。
食べる量が少ない高齢の方で注意したいのは、水分不足です。
水分は水などの液体から摂るより、食べ物から摂る方が断然多いので、
本当に食欲がない場合は「脱水症状」を起こしていないかが心配です。
「食事の量が少ない高齢者は脱水症になりやすい」という点を
覚えておきたいものです。
ただ「食事をあまり取らないから脱水症が心配」といって、
お水をたくさん飲んでもらおうとするのもまた難しい。
ご飯は食べたくないけれど、好きなものなら食べられるというなら、
おかずやお菓子に関わらず、好きなものを食べてもらうのも一案です。
卵や牛乳を使った「洋菓子」はたんぱく質などの栄養があるので、
おすすめです^^
栄養が偏る
高齢者は自分で食事を作らなくなると、おにぎりや菓子パンなど
おかずがなくても食べられるカンタンのものばかりを好むように
なってきます。
本当は食べてほしい肉や野菜などが不足して、「低栄養」が
心配になります。
たんぱく質やビタミン、ミネラルが不足すると、元気がなくなるほか、
免疫力も低下しやすくなります。
また高齢者は目の前にいろいろな種類のおかずを出されると、
見ただけで「お腹いっぱい」と感じることも。
品数は多くなくてもいいので、1品で栄養が摂れるようなものを
用意してあげるといいようです。
例えば具だくさんの汁ものや、和え物には何種類か野菜
を入れるなど。
高齢者は「栄養は大事」と頭では分かっていても、
いざ食べるときは食べやすさや好みで判断するので、
好き嫌いがはっきりするかもしれません。
喜んで食べて完食したおかずとあまり箸がすすまなかったおかずとを
チェックしておくと、好みがよくわかってきます。
まとめ
好き嫌いがあったり、食べる量が減ったりして、
高齢者の食事はどうやって食べてもらうか気を遣うことが
多いかもしれません。
基本的には高齢者=和食好きではありますが、
あまりジャンルにとらわれずいろいろな料理を出してみると、
意外な発見があるかもしれません。
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