毎日の食事では野菜を多く摂りましょう、とよく言われますが、
野菜が嫌いで、野菜を食べないとどうなるのでしょうか?
野菜不足が引き起こす体のさまざまな不調や、病気のリスクを調べました。
なぜ野菜を食べないといけないの?
野菜に含まれる栄養素には、各種ビタミンやミネラル、食物繊維があります。
実はこれらの栄養は、人間の体内で作り出すことができないものばかりなのです。
ビタミンやミネラル、食物繊維は、私たちの体には欠かせないものです。
よって野菜などを食べて日々、補う必要があります。
野菜を食べずにビタミンやミネラル、食物繊維が不足するとどうなるか?
体の機能がうまく働かなくなり、病気のリスクが高まるまた実際に病気に
なってしまうこともあるため、これは避けなければなりません。
ビタミンやミネラル、食物繊維が不足するとどうなる?
野菜に多く含まれるビタミンやミネラル、
・ビタミンA
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンC
・ビタミンK
・カリウム
・カルシウム
・鉄
・マグネシウム
・食物繊維
が不足すると、どうなるのでしょうか?
下記にご紹介します。
ビタミンA
ビタミンAに含まれる「レチノール」という成分には、
鼻や目の粘膜を保護したり、抵抗力を強くする働きがあります。
これは風邪などの感染症予防にもつながります。
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ビタミンAが不足すると粘膜が荒れるほか、抵抗力が低下して、
さまざまな感染症にかかりやすくなります。
またレチノールは、薄暗いところでもものが見えるよう視力を保つ働きもあり、
不足すると最悪、目が見えなくなる恐れがあります。
暗い場所や夜に目が見えにくくなる「夜盲症」は、ビタミンAの不足が原因と
されています。
ビタミンAを多く含む野菜は、ホウレンソウやニンジン、カボチャなどです。
ビタミンB1
ビタミンB1が不足すると、イライラやだるさを感じやすくなり、食欲も低下します。
不足した状態が続くと、末梢神経や中枢神経に異常が起こり、
手足のしびれを感じるようになります。
もっとひどくなると筋力が低下し、歩行が困難になることも。
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江戸時代、ビタミンB1が不足し「脚気(かっけ)」になる人が多かったようです。
脚気になると、ひざ下を叩くと足が跳ね上がる「膝蓋腱反射(しつがいけんはんしゃ)」
が起きなくなります。
現代はここまでひどいことはあまりないかもしれませんが、
ビタミンB1不足には注意が必要です。
ビタミンB2
ビタミンB2は、皮膚や粘膜の機能を正常に保つ働きを持ちます。
不足すると、肌荒れや口内炎、口角炎、舌炎、唇の荒れを起こしやすく
なるほか、肌のかゆみを感じるようになります。
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また目の疲れや体のだるさ、頭痛や肩こりを感じやすくなり、
貧血症状も現れてきます。
ちなみに成長期の子どもがビタミンB2不足に陥ると、
成長障害を起こすことがあります。
ビタミンB2は水に溶けやすいため、摂取しても流出しやすいのがネックです。
このため食生活に偏りがある方は、ビタミンB2不足になりやすいので、
気を付けましょう。
ビタミンB2が多く含まれている野菜は、ブロッコリーやモロヘイヤ、ニラなどです。
ビタミンC
ビタミンCは、新鮮な野菜やフルーツに多く含まれます。
ビタミンCは水に溶けやすいため、生野菜やフルーツ加熱せず食べるのがおすすめです。
ビタミンCが不足すると、疲れやイライラを感じ、怒りっぽくなるほか、
筋力が低下します。
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ビタミンC不足がさらに進むと、「壊血病(かいけつびょう)」になる場合もあります。
肌に張りがなくなり、歯茎の出血や青あざができやすくなります。
ひどくなると歯がぐらつくようになることも。
ビタミンK
ビタミンKは、カルシウムの流出を防ぐほか、コラーゲンを生成し骨質を改善するのに役立ちます。
またビタミンKが不足すると、血液凝固を阻害して出血が起きやすくなります。
ビタミンKを多く含むのは主に緑黄色野菜が多く、パセリやモロヘイヤ、ブロッコリー、小松菜、
ホウレンソウなどがあります。
カリウム
カリウムはミネラルの一種で、細胞内液の浸透圧を一定に保つ働きや、
体液のphバランスを保つ働きもあります。
また余分な水分やナトリウムを体外に排出する働きもあり、
塩分の摂り過ぎを調節してくれます。
カリウムが不足すると、筋力の低下や筋肉のひきつり、けいれんを起こす
ことがあります。
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カリウムは水に溶けやすいため、きゅうりやキャベツなどの野菜を生で、
または果物を食べて取るのがおすすめです。
カルシウム
カルシウムはご存じの通り、骨の健康には欠かせないミネラルです。
カルシウムと言えば牛乳など乳製品に多く含まれますが、
野菜にもカルシウムが含まれています。
カルシウムが不足すると骨や歯が弱くなり、骨折することもある「骨粗しょう症」
になることもあり、注意が必要です。
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骨が弱くなると筋肉や関節に負担がかかり、
さらにひどくなると、手足のしびれやけいれんを起こす場合もあります。
またカルシウムは骨の健康維持だけでなく、脳や神経の機能を維持し、
脳の興奮を抑える働きがあります。
「カルシウムが不足するとイライラする」というのは、
カルシウムに脳や神経の機能維持に関わりがあるため、
不足すると脳の興奮を抑えられず、イライラするのではないか
と考えられています。
鉄
鉄分が不足すると、血液中のヘモグロビンが減少して貧血を起こしやすくなります。
貧血の他にも、疲れやめまい、立ちくらみ、息切れなどを起こしやすくなります。
野菜の中にも、赤血球の生成を助ける「鉄分」を多く含むものがあります。
一番鉄分を多く含む野菜は、料理の名わき役・パセリです。
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100g当たり7.5mgの鉄分を含んでいるほか、ビタミンAやビタミンC、ビタミンK
も多く含まれています。
肉料理などの付け合わせについているパセリは、残さず食べた方がいいでしょう。
また鉄分を多く含む野菜としてよく知られているのが、
ほうれん草で、100g当たり2.7g含まれています。
ほうれん草を食べるとき、鉄分の吸収を良くするために
ビタミンCを含む食品を一緒に食べるのがおすすめです。
また逆に鉄分の吸収を妨げるのが、コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれる
「タンニン」という成分です。
パセリやほうれん草を食べて効率よく鉄分を摂るなら、
食事中にタンニンを含む飲み物は避けた方が無難です。
マグネシウム
現代人は、食事の欧米化などでマグネシウム不足の人が多いと言われています。
マグネシウムは、体内で様々な酵素が活性化するのを助けたり、
筋肉や骨の機能維持を始め、体温や血圧の調整などに欠かせないミネラルです。
マグネシウムが不足すると、吐き気や脱力、筋肉のけいれんなどの症状が出てくるほか、
ひどくなると不整脈や循環器疾患のリスクが高まります。
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マグネシウムを多く含む野菜は、ホウレンソウや枝豆、ごぼうなどです。
また野菜よりも、あおさやわかめなどの海藻類にマグネシウムは多く含まれています。
食物繊維
食物繊維はヒトの消化酵素では分解されないほか、小腸では消化や吸収はされず、
大腸まで到達します。
食物繊維には水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けにくい「不溶性食物繊維」
の2種類があります。
水溶性食物繊維は小腸での消化吸収を緩やかにする働きがあり、
食後の血糖値を抑ええたり、コレステロールやナトリウムを体外へ排出する働きもあります。
不溶性食物繊維は便のカサを増やし、腸を刺激して便通を良くする働きがあります。
食物繊維を多く含む野菜は、いろいろな野菜に多く含まれています。
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食物繊維の多い野菜は、ごぼうやほうれん草、ニンジン、ブロッコリー、オクラなどです。
現代人の大半は食物繊維が不足していると言われていますので、
やはり野菜は全般的に食べるのがよいでしょう。
まとめ
野菜を食べないと、様々な体の不調を引き起こすほか、病気のリスクが高まることが
わかっています。
少しずつでもいいので、野菜はもちろん野菜以外でもいろいろな食材を摂ることが、
健康づくりにはおすすめです。
上記にご紹介した野菜に多く含まれるビタミンやミネラル、食物繊維は同時に、
「海の野菜」とも呼ばれる海藻にも、多く含まれていますので、
野菜と一緒に海藻類もたくさん食べたいものですね。
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